12月のひとこと

今年も師走、一年の終わりの月です。季節は巡り冬になり、日々の諸事に追われながら「日に三省」する時も無く、まさに光陰矢の如く一年が過ぎ去ろうとしている状況に呆然となる感覚になりますが、今年も附属学校教育局と附属学校では、様々な活動が展開されました。中でも、1)グローバル人材育成の視点から、これまで取組んできた国際交流協定などを背景として、各附属学校での教員および子供達の国際的交流が一段と活発化し組織化されてきたこと、2)従来の広報活動に加えて、「文教速報」などの広報メディアに附属学校教育局と各附属学校の日々の諸活動が掲載され、広く国民に知ってもらう機会が増大したこと、3)懸案であった施設整備が一部ではあるが実現し、将来に向けた教育環境が整ったこと、4)外部資金や特別経費などによる研究教育活動が一段と活発化したこと、5)運営体制・各種委員会の見直しを行い、来年度から運用見込みとなったことなどが挙げられます。このような諸活動の流れを、さらに展開・強化することが肝要です。しかし、このためには、関係する全教職員の一体感・連帯感の下での協働無しには実現しないものであり、大学が掲げる「Imagine the Future」を常に想起し、附属学校の将来を常に構想しながら、さらに前進したいものです。

ところで、未だ紹介していない最後の1校である附属久里浜特別支援学校を紹介したいと思います。既に、筑波大学広報室発行の「Tsukuba Communications」(Vol.2)にも学校の様子が書かれていますが、都心から最も距離的に遠い場所にあります。しかし、晴れた日には、対岸の房総半島も見える素晴らしい場所にあります。JR横須賀線久里浜駅・京急久里浜駅が最寄駅です。筑波大学に移管される以前は、文部科学省の国立特殊教育総合研究所(現、国立特別支援教育総合研究所)に附置された省直轄の唯一の養護学校でした。平成16年の国立大学法人化と伴に、知的障害を伴う自閉症児を対象とした特別支援学校として筑波大学に移管され、本学で最も歴史が新しい学校です。毎年、文部科学大臣、高等教育局、初等中等教育局の方々を始めとして、学外から多くの方々の研修・訪問があり、学校教育の様子を知って頂く良い機会となっています。本学校の大きな特徴として、約2/3の教員が、3年から5年任期で、全国の都道府県との交流人事で採用されています。任期を終えた教員は出身地に戻り、本校での教育研究の成果を活かしながら特別支援教育を展開しています。わが国で唯一の自閉症を専門とする幼稚部と小学部からなるモデル校として、極めて熱心な教員のまさに“手探り”“手作り”的研究を通して、学校独自の自立活動を支える指導内容・方法、教材・教具とその活用などに関する情報を発信し続けてきましたが、国内外からさらなる成果が期待されています。現在、久里浜特別支援学校では、多くの保護者・関係者から、中学部を設置する希望が出されています。地域の特別支援教育のセンター的機能をさらに発揮するためにも重要な課題であると考えています。余談ですが、久里浜は、海の幸に恵まれ、美味しい魚を堪能することが出来る場所でもあります。一度、訪れて頂ければ幸甚です。私も、既に4回ほど訪問をしています。