【プロジェクト研究2】 子どものコミュニケーション能力を育てる(平成22〜23年度)

担当者

石隈利紀・江口勇治・菅野和恵

研究の目的

学校教育をとおして、コミュニケーション能力をどう育てていくかについて研究する。
具体的には、子どものコミュニケーション能力の向上について明らかにすること、そして子どものコミュニケーション能力を高める教育の方法を提案することである。コミュニケーション能力は、言語・非言語を通して、考えや気持ちを伝え合う能力と定義する。

小学校・中学校・高校において、心身の発達段階をふまえながら、コミュニケーション能力をどう育てるかに焦点をあてる。具体的には、国語の授業だけでなく、すべての教科活動、特別活動を通して、「気持ちや考えを伝えあう能力」を高める教育活動を対象とする。また知的障害、自閉症、視覚障害、聴覚障害、肢体不自由のある子どもが、どのようにコミュニケーション能力を獲得し、のばしていくかについて検討するとともに、障害のある子どものコミュニケーション能力の指導から通常学級での教育への示唆を得る。

これまでの取組状況

平成22年9月28日(火) 第1回研究会

小日向キャンパス207会議室において開催され、16名の研究員が出席した。研究代表の石隈利紀より、配付資料に基づきプロジェクト研究計画が示され、今年度の研究会は学習会と各学校の実践報告を中心にすすめることが提案され、了承された。また、石隈より、「カウンセリングにおける言葉」と題して発表が行われた

平成22年11月30日(火) 第2回研究会

小日向キャンパス308会議室において開催され、13名の研究員が出席した。各学校から、子どものコミュニケーション能力を育てることに関する取り組みが、出席者より報告された。また、学習会においては、附属駒場中・高等学校の平田知之先生より「演劇の専門家とつくる教室~芸術表現を通じたコミュニケーション教育の推進~」、筑波大学文芸言語専攻の長田友紀准教授より「国語科におけるコミュニケーション能力研究の成果と課題」と題して発表が行われた。

平成23年1月11日(火)第3回研究会

小日向キャンパス308会議室において開催され、6名の研究員が出席した。学習会において、附属視覚特別支援学校の丹治達義先生より「盲学校での指導における『集団とコミュニケーション』」、筑波大学農林学系(生命環境科学研究科)野村港二先生より「『事実』と『意見』」と題して発表が行われた。

平成23年3月15日(火)第4回研究会

シンポジウム形式で実施する予定であったが、東北地方太平洋沖地震の影響で中止。

平成23年7月19日(火)第5回研究会

昨年度末、研究員に「コミュニケーション能力を育てる」というテーマでレポート執筆を依頼した。提出されたレポートを小論集にまとめ、配布した。各研究員は、提出した原稿をもとに、コミュニケーション能力を育てることをどのように考えるのか発表した。

得られた成果

これまでの4回の研究会においては、附属学校の教員と大学の教員が、それぞれの実践や研究に基づき、子どものコミュニケーション能力をどのように捉えたらいいのか、そしてそれをどのような方法を用いて育てようとしているのかについて、学習会で発表した。また、それぞれの研究員が「コミュニケーション能力を育てる」というテーマでレポートをまとめ、意見交換を行った。心理学、教育社会学、国語学(教科教育)、テクニカルコミュニケーション、視覚障害教育、発達障害者支援、などの視点から多角的に子どものコミュニケーション、およびその育ちを学ぶ機会となり、出席者にとっては日々の実践や研究を再確認、再構成するまたとない学習機会となった。

今後の課題

今年度は、コミュニケーション能力を育てることに関して、教員がどのように考え、どのような実践を行っているのか、一次調査を実施する予定である。また、研究員のレポートや学習会の内容を小冊子にまとめ、各附属学校に配布する予定である。

平成23年度研究会日程

7月19日(火)第1回研究会

10月4日(火)第2回研究会

12月6日(火)第3回研究会

1月24日(火)第4回研究会

3月13日(火)第5回研究会