教育長のひとこと NO.2

早いもので、昨年の4月、就任のご挨拶をさせていただきましたが、あっという間に年度末のご報告となってしまいました。

附属学校教育局と附属学校群は、今年度から始まった第三期中期目標・中期計画の主なテーマとしてグローバル教育とインクルーシブ教育をあげています。

グローバル教育と関連した国際交流活動に関しましては、今年度も活発な交流が行われました。附属学校群の児童生徒では合計583名が、教員では105名が海外交流活動や授業交流を行いました。一方、海外から附属学校群を訪問した児童生徒は合計87名、教員は738名にあがりました。交流を行った国々は、米国、カナダ、シンガポール、インドネシア、フィリピン、タイ、中国、韓国、台湾、フランス、チェコ共和国などでした。

スーパーグローバルハイスクール(SGH)事業においては、第1回全国フォーラム(文部科学省と共催)、第5回高校生ESDシンポジウム及び第2回全国SGH校生徒成果発表会(坂戸高校が企画)の3つの全国規模の事業を行いました。

スーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業では、駒場高校が、海外の高校と生徒研究発表会を行い、さらに、平成29年度からの第4期SSH事業に連続して採択されました。

さらに、筑波大学とお茶の水女子大学が今年度、大学間協定を締結したのを受け、両大学の附属高校が協働して「グローバル時代に活躍できる人材育成のための高校生からのキャリア教育プログラム」の検討を開始しました。

インクルーシブ教育と関連しては、文部科学省『学校における交流及び共同学習を通じた障害者理解(心のバリアフリー)の推進事業』を受託し、附属の普通学校と特別支援学校の児童生徒の交流を中心とした、共同生活(3日間)、スポーツ交流、シンポジウムをそれぞれ行いました。これらの活動においては、普通学校の児童生徒の障害理解に留まらず、異なる障害のある児童生徒間の理解促進の可能性が示されました。まさに筑波大学附属学校群の特色が活かされた活動であり、来年度もさらにインクルーシブ教育の新たな可能性を検討していきたいと思っています。

オリンピック・パラリンピック教育も、引き続き行いました。今年度は、トーマス・バッハ国際オリンピック委員会(IOC)会長が来日され、東京キャンパスにおいて記念特別式典が行われましたが、この式典に附属学校高校生を派遣しました。また、IOC委員参加のもと、つくば国際アカデミックスポーツカンファレンスを大塚特別支援学校で開催したり、第11回国際ピエール・クーベルタンユースフォーラムに附属学校高校生が4名選考されるなど、オリンピック・パラリンピック教育においても国際的活動がいろいろ行われました。

教師教育と関連して、今年度も、特別支援学校教員資格認定試験と教員免許状更新講習を実施しました。前者は、240名が受験し、合格者は21名でした。後者は、147講習を開講し、5,304名の先生方が受講されました。

朝永振一郎記念「科学の芽」賞の公募を今年度も行い、全国から2,919件の応募をいただきました。この応募数は、過去最大のものでした。今年度は、特別支援学校(知的障害)の児童生徒から初めて応募があり、「科学の芽」賞が子どもたちの科学への探究心育成に一定の貢献ができているものと考えています。

今年度当初、私どもは、教員免許状更新に関連してみなさまにご迷惑をおかけする事態を生じました。ご叱責を真摯に受けとめ、この一年間を過ごしてまいりました。今、振り返ってみますと、今年度も昨年度に勝るとも劣らない活動を行うことができました。これも、みなさま方のご理解とご支援のおかげと感謝しております。来年度も、また、変わらぬご指導、ご鞭撻をいただけますようお願いいたし、平成28年度最後のご挨拶とさせていただきます。