インド国立視覚障害施設・盲人協会が附属視覚特別支援学校を訪問
9月26日(水)~10月2日(火)まで、附属視覚特別支援学校にインド共和国の教育関係者が来校した。
当校は、高等部専攻科に職業教育課程として、あんまマッサージ指圧師・はり師・きゅう師を養成する鍼灸手技療法科を設置しており、1991年度から留学生の受け入れを開始し1993年度からは各学年2名の留学生枠を設け、今年度までに中国、ベトナム、韓国、モンゴル、マレーシアなどアジア近隣から30名程の留学生を受け入れてきている。
世界最大数の視覚障害者を抱えるインド共和国は、鍼灸あん摩療法の導入等による視覚障害者の職業自立を推進している。このような背景を踏まえ、当校では、2012年度よりJICA「草の根技術協力事業(草の根協力支援型)」として、「インド共和国における視覚障害者の職業教育支援事業」を実施する予定である。本事業に先駆け、インド国立視覚障害施設・盲人協会から高校生や職業教育課程学生、教員の計4名が当校を訪れ、授業見学、授業参加、生徒間交流等を行った。鍼灸あん摩教育の基礎となる理科教育の分野では、理科の授業見学を行うと共に、実際に模擬授業を受け、酸素の発生や炭酸水の生成などの実験も行い、自分で実験ができるということに感激していた。
来校した理科教員からは、「常に視覚障害教育に対してベストを尽くしている日本人の姿勢を見られたことが一番の学びだった。それを教えることが可能か不可能かを考えるのではなく、どうしたら可能になるかを常に考えて実行に移している先生方の姿勢に感動した。」、また生徒からは、「ここで体験したことは全てが新しく、私が今まで期待すら出来なかったようなものばかりだった。特別な模型等があり、わかり易く、非常に貴重な体験ができた。ここで学んだことをインドの視覚障害者教育に還元していきたいと思う。」といった感想が寄せられた。