筑波大学附属視覚特別支援学校が第29回全国盲学校野球大会で優勝

8月20日(水)から22日(金)に神奈川県平塚市で開催された第29回全国盲学校野球大会で、筑波大学附属視覚特別支援学校が優勝しました。

野球(グランドソフトボール)は、視覚障害のある選手が1チーム10人で競技をします。10人のプレーヤーのうち4人以上は全盲の選手、その他は弱視の選手です。全盲プレーヤーはアイシェード(目隠し)を着用します。

野手とランナーがぶつからないように、全ての塁に走塁用・守備用のベースが置いてあります。 ピッチャーは全盲選手で、キャッチャーの掛け声や手の叩く音を頼りに、ハンドボールを転がすようにして投球し、打者はバットで打ち返すという、音と声を頼りにした「静かな甲子園」とも言われています。 全盲選手がゴロを捕球すると、野球のフライキャッチと同じようにバッターはアウトになります。

全国大会には全国から各地区を勝ち抜いた8校と開催県1校を併せた9校が参加し、3チームごとに3つの予選リーグを戦い、その各1位通過チーム(計3チーム)と、2位チームの中から勝率で1チームが選ばれ、計4チームが決勝トーナメントに進みました。決勝は、福岡県立福岡高等視覚特別支援学校との対戦でしたが、1回表に3点先取されたものの、粘り強い攻撃で同点にすると、集中打で逆転し、その後も追加点を加え、福岡高等視覚特別支援学校の攻撃を全員野球で退け、10対4で勝利しました。ピンチになると、全員が声を掛け励まし合い、ベンチのメンバーは水分を用意し攻守から戻ってきた選手達に声をかけながら手渡すなど、素晴らしいチームワークをみせていました。優勝の瞬間、生徒たちは、仲間と優勝の喜びを爆発させ、はじけるような笑顔を見せていました。

最優秀選手には、ピッチャーとして予選リーグ、決勝トーナメントを投げ抜いた高等部普通科1年の丹羽海斗君が選ばれました。キャプテンの高等部専攻科鍼灸手技療法科3年の中妻智也君は、「今大会での優勝を目指してやって来たので、本当に嬉しいです。最初に点を取られて、厳しい試合展開が続いていましたが、みんなで最後まで諦めずに頑張って闘えたことが、良い結果につながりました。」と満面の笑みでガラガラに枯らした声でインタビューに応えていました。

好投した丹羽投手

好投した丹羽投手

円陣を組む選手たち

円陣を組む選手たち

附属視覚特別支援学校の猛攻

附属視覚特別支援学校の猛攻

表彰式後の記念撮影

表彰式後の記念撮影

 

 

 

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