文部科学省と筑波大学共催の「聴覚障害教育担当教員講習会」を開催(附属聴覚特別支援学校)
11月20日から22日までの3日間、附属聴覚特別支援学校で「聴覚障害教育担当教員講習会」が開催された。
本講習会が文部科学省と筑波大学との共催で、附属聴覚特別支援学校で実施されるようになって39回を数える。講習会には42の都道府県および政令指定都市から62名の聾学校や難聴学級担当教員の参加があった。情報保障が必要な先生方のために手話通訳・PC通訳も行った。
文部科学省の大西孝志特別支援教育調査官の講演「新学習指導要領に示す言語活動の充実」をはじめ、5つの講演と、講義・公開授業・授業研究会が行われた。
講演は大西先生の講義の他、筑波大学四日市章先生の「聴覚障害児の教科指導」、上越教育大学我妻敏博先生の「聴覚障害児の言語指導」、筑波大学宮本信也先生の「発達障害の理解と支援」、東京成徳大学中山哲志先生の「重複障害児の学習支援」が講義として行われた。その他、本校教員による公開授業や寄宿舎見学会も実施した。
本校は、我が国唯一の国立大学附属の聴覚特別支援学校であり、日本の聴覚障害教育を牽引してきており、本講習を通じてその教育実践の成果を発信した。受講者からは言語活動を充実させることの必要性を感じたこと、現場の実態を踏まえた具体的な講義内容であったこと、ICTを利用した具体的な指導や発達障害、重複障害を併せ持った子どもへの指導方法について参考になった等の声を聞いた。また公開した授業については、講義の内容と関連していたので理解しやすかったこと、指導場面において教員の専門性の高さを感じることができた等の声を聞くことができた。
全国から聴覚障害教育に携わる教員が集まり、情報交換もでき、受講者にとって講義内容の修得のみならず、聴覚障害教育のネットワークを広げるきっかけとなった3日間であった。