附属視覚特別支援学校が通常の学級等で学んでいる視覚に障害のある小中学生を対象に夏のつどいとサマースクールを実施
附属視覚特別支援学校が、7月21日(土)22日(日)に通常の学級に在籍する視覚に障害のある中学生と保護者を対象に「サマースクール」を、8月22日(水)に通常の学級に在籍する視覚に障害のある小学生を対象に「夏のつどい」を実施した。
当校は、文京区に住所を有し、視覚に障害のあるお子さんやその保護者、地域の教育関係者を対象に育児、就学、学習・生活環境、進学、進路などについて教育相談を行っている。また、乳幼児を対象とした育児学級を、0~1歳児は月2回、2歳児は週1回開催しており、保護者や子どもたちが一緒に遊びながら、集団で子育てについて話し合っている。そのほか、地域の学校や保育園からの相談にも応じるなど、特別支援教育・視覚障害教育のセンター的役割を果たしてきた。サマースクールと夏のつどいはこのような活動の一環として毎年実施している。
今年度のサマースクールは、中学生プログラムと保護者プログラムに分かれ、参加者は、関東だけではなく、京都など関西方面も含め7組14名。中学生プログラムでは、当校での国語・社会・数学・音楽・家庭科(調理)・理科(実験)の実践をもとにした活動を行った。このプログラムは、活動を通して、サマースクールに集まった同世代の仲間たちと交流を深めるとともに、生徒ひとりひとりが「自ら学ぶ力」を身につけるきっかけを見つけられればと願い、企画したものである。保護者プログラムでは、視覚に障害のある子どもたちについての理解を深めていただくために、講習会やワークショップと、参加者同士での情報交換を行った。参加した中学生からは、「化学の実験では、安全にできるよう工夫がされていて自分で実験ができたことがとても良かった。」「初対面の人ばかりだったけど、一緒に活動する内に友だちになって、楽しくできた。」などの感想が聞かれた。
また、夏のつどいには、関東近県から10名が参加。子どもたちは、東京都葛西臨海水族園で、今回のテーマである「アメリカザリガニとカメ」について、動物解説員による体のつくり、外来種が生態系に与える影響、食物連鎖等の話を聞いた後、アメリカザリガニやミドリガメの観察をした。子どもたちは、ザリガニの体のつくりや体の動きをさわって調べたり、参加者同士で気づいたことを話し合ったりした。参加した小学生からは、「ザリガニの体のつくりがよくわかった。雌雄の違いがよくわかった。」「ハサミがあるけど上手に持てるようになった。」「外来種の問題について勉強になった。ザリガニが駆除の対象であることは初めて知った。」等の感想が出された。