スーパーグローバルハイスクール(SGH)第1回全国フォーラムを開催
去る12月26日に文部科学省・筑波大学主催による「スーパーグローバルハイスクール(SGH)第1回全国フォーラム」が、お茶の水女子大学講堂を会場に開催されました。
SGH事業 は、平成28年度で3年目を迎え、平成26年度の創設時に指定された56校は、外部有識者によって中間評価を受け、それぞれの取組を見直す機会を得ました。本フォーラムでは、中間評価において特に優れた取り組みであると認められ、更なる発展が期待される4校の研究開発・実践の成果や事例を共有するとともに、SGH指定校の代表生徒による英語でのディスカッションの場を設けるなど、SGH事業を広く普及し発展を図るため開催され、全国47都道府県から関係者を含め約1,000名のご参加をいただきました。
開会では、SGH指定校の東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校によるオープニング演奏「藤井凡大作曲『日本の小箱』」が披露されました。引き続いて、主催者を代表して樋口尚也文部科学大臣政務官、永田恭介筑波大学長、会場校を代表して室伏きみ子お茶の水女子大学長より挨拶が行われ、SGHへの期待が述べられました。
第1部では、吉見俊哉東京大学副学長による「文系の知とは何か?:人文社会科学と自然科学を架橋する高大接続とグローバルリーダー育成」という題で背骨の通ったボーダーレスな学びの必要性について基調講演が行われました。
第2部では、松本茂立教大学グローバル教育センター長がファシリテーターを務め、渋谷教育学園渋谷高等学校、早稲田大学高等学院、筑波大学附属高等学校、広島女学院中学高等学校、横浜市立南高等学校、関西学院千里国際高等部からのSGH指定校の代表生徒6名による「グローバル人材」をテーマとした英語によるディスカッションが行われました。ディスカッションでは、SGH課題研究を通じて学んだことや将来の抱負など、高校生自身が考えていることを互いに論じ合いました。
第3部では、幹事校の大川一郎筑波大学附属高等学校長より挨拶が行われ、続いてスーパーグローバルハイスクール企画評価会議座長である二宮皓比治山大学長より、平成28年度に実施した中間評価の全体講評が行われました。その後、優れた取組であると評価された渋谷教育学園渋谷高等学校、名城大学附属高等学校、島根県立出雲高等学校、広島女学院中学高等学校の教員より特徴箇所を中心とした取組紹介と今後の展望について発表が行われました。発表の後、長尾篤志文部科学省初等中等教育局視学官より4校の各取組について講評が行われました。
最後に、二宮皓比治山大学長よりグローバル・リーダを育成する高等学校関係者へメッセージをいただき閉会となりました。
参加者からは、「一般論から、個別の具体事例まで、非常に分かりやすく、歯切れのよい講演でした。」「見応えのあるディスカッションで非常に良かった。生徒全員が堂々としていて、自分の意見を主張しているのが、印象的だった。」「優良事例の紹介だけあり、学ぶ点が多かった。今後の教育活動にしっかり生かしていきたい。」「非常に素晴らしい取り組みで、一般にも公開していただいたのは、ありがたいです。」との声があげられました。今回のフォーラムをとおしてSGH事業を広く普及し、更なる推進を図ることが期待されます。