令和5年度附属学校群の交流及び共同学習
三浦海岸交流行事‐11校が一つになる集い‐

 筑波大学には、小・中・高等学校6校と特別支援学校5校の計11の附属学校があります。特に障害種の異なる特別支援学校(視覚、聴覚、知的、肢体不自由、知的・自閉)が複数ある点は、他に類をみないバラエティに富んだ学校群を形成しています。このように多様な幼児児童生徒が集まっている特徴を生かし、筑波大学附属学校群は、「筑波ならでは」といえる交流及び共同学習に取り組んでいます。
 また、附属学校間の交流も盛んに行われています。

三浦海岸交流行事‐11校が一つになる集い‐

 令和5年10月22日(日)に、筑波大学附属学校教育局の主催で「三浦海岸交流行事‐11校が一つになる集い‐」を開催しました。

 当日は、筑波大学附属学校群(11校)から76名の児童生徒が集まり、好天に恵まれたなか、バスレク、三浦海岸での地引網体験、附属久里浜特別支援学校での班別活動(校内探索と工作)に取り組みました。本行事の企画・進行を担った、複数の附属学校の生徒で構成された生徒実行委員会の見事な段取りと進行により、日帰りながらとても充実した行事となりました。

 附属学校群の交流行事は、これまで毎回生徒実行委員会が組織され、企画・進行を行うところに特徴があります。多様な児童生徒が集まる機会を皆が有意義に過ごせるように、生徒実行委員会は児童生徒の実態に合わせた活動内容等を話し合い、情報保障などの配慮についても検討を重ねました。また、「障害理解」の動画も作成し、参加者への事前提供も行いました。そのような配慮や工夫により、当日は参加者が短時間の間に打ち解け合い、手話を交えて話しかける様子、視覚障害生徒の手引きを行う様子、年長者が年下の児童をやさしくリードする様子など、参加した児童生徒が積極的に関わり合う姿が随所に見られました。

 また、今回地引網体験を行う上で、砂浜での活動に大きな困難が生じる車いす児童生徒への配慮として、ユニバーサルビーチマットが活用されました。同マットの設置は、須磨ユニバーサルビーチプロジェクト(NPO法人、本部:兵庫県)とその応援スタッフの方々の協力によるものです。

 今回の交流行事で、生徒実行委員会の委員長を務めた附属視覚特別支援学校高等部2年の生徒は、参加者から届く「楽しかった」の声に手応えを感じつつ、最後に全員に向けて「次の交流行事をつくり、進めるのはあなたたちです」と呼びかけました。児童生徒が交流行事を主体的に進め、存分に楽しむ。交流行事を自分たちの手で作り上げ、盛り上げていこうとする気持ちのバトンが引き継がれ、行事を終えました。

 今年度の第2回の交流行事として、令和5年12月10日(日)に共生シンポジウム‐共生社会を目指す「つくばふぞく」の集い‐が予定されています。

※ 本行事にかかる費用には、附属学校群の交流行事の意義に賛同される「あいおいニッセイ同和損害保険株式会社」様からいただいた寄附金を活用しています。