共生シンポジウム
-共生社会を目指すつくばふぞくの集い-
筑波大学には、小・中・高等学校6校と特別支援学校5校の計11の附属学校があります。中でも障害種の異なる特別支援学校(視覚、聴覚、知的、肢体不自由、知的・自閉)が複数ある点は、他に類を見ないバラエティに富んだ学校群を形成しています。多様な幼児児童生徒が集まる特徴を生かし、筑波大学附属学校群は、独自の交流及び共同学習に取り組んでいます。
令和7年12月13日(土)、筑波大学附属中学校・高等学校 桐陰会館において、「共生シンポジウム-共生社会を目指すつくばふぞくの集い-」を開催しました。筑波大学附属学校教育局では、附属学校群の児童生徒が交流する「つくばふぞく交流会」を10月に開催し、そこでの体験をこの「共生シンポジウム」の場で共有することで、多様な他者と共に生きることを自分たちの言葉で考えていく機会としています。
当日はご支援いただいた来賓の他、児童生徒、保護者等約150名の参加者が対面またはオンラインで、集いのひと時を分かち合いました。
附属学校群の交流事業の特徴は、各附属学校から立候補した中高生の生徒実行委員による主体的な活動にあり、共生シンポジウムでも附属聴覚特別支援学校高等部、附属桐が丘特別支援学校高等部及び附属中学校の生徒が全体司会を担いました。
第1部では脚本家・演出家・小説家の藤井清美(ふじいきよみ)氏に、「3年後の自分に感謝されたい」というタイトルで講演をいただきました。筑波大学の卒業生でもある藤井氏は卒業後、演劇講師として活動する中で外見や身体の状態が、その人の表現の可能性を奪ってしまう現実に強い違和感を覚えたそうです。俳優になることは決して容易ではなく、誰もがその道に進めるわけではありませんが、少なくとも「最初のスタートラインに立てない」という状況はあってはならない。そのために、努力したいと思ったときに学び、挑戦できる場を用意し続けることが重要であると考えておられます。児童生徒の障害に配慮し、優しい言葉でゆっくりと力強くお話しくださいました。また、第1部の最後では障害当事者である俳優の小藪伸也(こやぶしんや)氏、松下奈津希(まつしたなつき)氏、丸山晴生(まるやまはるき)氏による劇「推しの雑誌」が披露され、観客から大きな拍手が寄せられました。
第2部では「つくばふぞく交流会」に参加した児童生徒が交流行事を通して得られた経験や考えたことを発表しました。最初に生徒実行委員会が活動報告を行い、続けて同行事に参加した各校代表の児童生徒が発表を行いました。
生徒実行委員会委員長からは、難しいと思われたマシュマロ焼きの実現に挑んだ点、各担当からは準備や活動時に工夫した点をはじめ、成果や課題が発表されました。各校代表は、楽しかったという感想、違う障害のある人と触れ合う機会の貴重さ、自分にもできることがあるという気付きなど、さまざまな想いをもったことが述べられました。
第2部の発表後は、来賓のあいおいニッセイ同和損害保険株式会社の北村隆嗣(きたむらたかし)氏から、共生社会を身近に感じることの大切さ、自分の役割を考え自分から動くことの大切さ、そして継承していくことが大切であるとの感想をいただきました。また、講師である藤井清美氏からはこれからもいい経験を沢山積み上げてほしいとの感想をいただきました。俳優の小藪伸也氏からは、交流行事を新鮮に感じた等の感想をいただきました。
対面およびオンライン形式で開かれた今回の共生シンポジウムは、「附属のつながり」と「交流することの大切さ」とともに、「自分から行動すること」「次につなげていくこと」の大切さを分かち合うことができました。
※本行事は、附属学校群の交流行事の意義に賛同される「あいおいニッセイ同和損害保険株式会社」様からいただいた寄附金を活用しています。
※障害がある俳優の活動を促進・サポートするための手引き
https://www.omuralab-disabilityinclusion.tokyo/mok/#h.l268dv8e6mc0
藤井清美氏、筑波大学の大村美保助教 (障害科学域)、筑波大学人間総合科学学術院障害科学学位プログラム及びリハビリテーション科学学位プログラムの大学院生が中心となり作成した手引き
関連する行事はこちら → 令和7年度 附属学校群の交流及び共同学習 つくばふぞく交流会-11校が一つになる集い-
- 第1部藤井清美氏のご講演
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劇「推しの雑誌」を披露する
俳優の丸山晴生氏、松下奈津希氏、小藪伸也氏
- 生徒実行委員会委員長による発表
- 生徒実行委員会委員による発表
- 第2部各校代表による発表
- 第2部各校代表による発表
- 熱心に聞き入る参加者たち
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来賓感想
(あいおいニッセイ同和損害保険㈱ 北村隆嗣氏)