筑波大学附属聴覚特別支援学校 
創立150周年記念事業

筑波大学附属聴覚特別支援学校は、2025年5月22日に創立150年を迎えます。
150年の歩みから、主な出来事をピックアップして紹介します。

「東日本大震災」時の本校の対応

 2011年(平成23年)3月11日(金)14時46分に発生した東日本大震災は、東北地方を中心に甚大な被害をもたらしました。当時本校では、1次避難後、校内対策本部(副校長を本部長とする)の指示により、安全が確認された体育館に避難することとなり、幼児児童生徒の引き渡しが行われました。交通機関もストップし、保護者への引き渡しもままならない状態だったので、多くの子供たちが、教員と一緒に寄宿舎に泊まりました。総勢166名でした。子供たちは、寄宿舎生の食事を分けてもらい、高等部の通学生は、舎生の部屋に泊まらせてもらいました。舎生の中には自分のベッドを通学生に譲り、床に寝た舎生もいたそうです。被害の大きかった東北出身の舎生にとっては不安な状況だったでしょうが、それでも通学生のことを思いやっていました。幼稚部から中学部は舎室以外の広い部屋に分かれて夜を過ごしました。公共交通機関の運行停止や道路渋滞のなか、深夜に迎えに来られる保護者も多くいらっしゃいました。
 震災への対応と協力体制構築の重要性を改めて知ることとなり、震災時の主要駅等への協力依頼など、PTAとともに新たな取組がこのときから始まりました。

 

             

文献
石井清一(2024) 学校危機管理及び防犯・防災について.令和6年度初任者研修資料.

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