中学部3年 月の観察

中学部理科では、例年この時期に月の観察を行っています。冬の東京は晴天の日が多く、また、日没時刻が早いため、遅い時間帯まで生徒が学校に居残る必要がなく、観察に適した時期です。日没少し前に、生徒たちは防寒着を着込んで屋上へ向かいました。この日の東京は雪の予報も出ていて今シーズンで一番寒い日でしたが、朝からの曇り空も夕方の観察時間帯には晴れて、きれいな月や夕焼けを観察することができました。
観察では、まず、7名の生徒が南を向いて一列に並び、月の位置を指差し、南西の空の約30度の高さにあることを確認しました。そして、天体望遠鏡に取り付けたスマホを使って月の姿を画面越しに見て形を確かめました。点字使用の生徒は望遠鏡の鏡筒を触って、鏡筒の向いている方向に月があることや、厚紙で作成した月の形の模型を使って、月の形や光っている部分の向きなどを確認しました。
その後教室に戻り、月の形に切ったシールを観察記録用紙に貼り、月があった位置をシールで記録しました。
数日おいて、再度月の観察を行いました。前回の観察時と異なり、月の位置は南南西の空の約50度の高さにありました。そこで、まず、前回と同じように7名の生徒が南を向いて一列に並び、月の位置を指差しました。このとき、前回の月の位置(南西の約30度の高さ)から、今回観察した月の位置(南南西の約50度の高さ)まで手を動かして、月の位置(方位や高度)が変わったことを実感しました。
この観察方法については、「特別支援学校中学部(視覚障害)点字教科書の編集資料(令和3年4月)」の「4.理科 補足資料(3年)p238-239」にも掲載されています。詳しくはこちらを御覧ください。
https://www.mext.go.jp/content/20210601-mext_tokubetu01-000015473_8.pdf (※文部科学省ホームページヘリンクします)
後日、理科の授業の中で、月の満ち欠けについてさらに学習を進める予定です。

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