令和4年度交流行事及び共生シンポジウム実施報告

  普通附属学校6校と多様な特別支援学校5校を有する筑波大学では、独自の宿泊型交流行事を実施してその体験を伝えるシンポジウムを開催することで、附属児童生徒の共生社会に向けた意識を育んできました。新型コロナウィルス感染症拡大防止のため対面形式の交流行事は中止していましたが、令和4年に復活させ、その経験をシンポジウムで発表することができました。
  対面での交流行事は、令和4年11月13日(日)に附属中学・高等学校体育館、桐陰会館で開催され、全附属学校から約60名の児童生徒が参加しました。開会後、各特別支援学校生徒から障害特性と配慮希望が説明され、自己紹介カードを名刺のように交換する「名刺交換ゲーム」や、チームに分かれて風船バレーや工作活動を行い、交流を楽しみました。
  この交流行事で得た経験を広く発表することで附属の児童生徒に対し、共生社会の意義を発信する機会を設けたのが「共生シンポジウム」です。12月11日(日)に開催された共生シンポジウムでは、第1部に社会で活躍する障害当事者の講演、第2部に対面での交流行事の実践報告と体験発表を中心とした各学校の発表が行われ、約200名の関係者がオンラインと対面を併せた形式で視聴しました。本学の卒業生である第1部講師の平川美穂子氏は、聴覚障害者の立場から多様性を尊重する社会を構築することについて、手話のミニレクチャーを交えながらお話いただきました。
  第2部は、交流行事を企画運営した生徒実行委員による実践報告及び参加者の体験報告を中心に実施されました。生徒たちは今回の交流行事を通して感じたこと、共生社会に向け自分にできることについて発表したり、各学校の発表を熱心に視聴したりしていました。交流行事を通して「共に生きること」とは、「友達として共に支えあうこと」であることを、言葉とともに視聴者に伝えてくれたシンポジウムでした。
  筑波大学附属学校教育局では、全附属を対象とした交流行事を継続的に実施して、附属学校児童生徒の共生社会に向けた意識を育んでいきます。

交流行事の工作活動で完成した作品は、令和5年1月から3月まで「附属学校児童生徒の作品展示」として展示されています。
交流行事の作品 ※附属学校教育局ホームページへリンク(新しいタブが開きます)

【交流行事】

【共生シンポジウム】