WWLコンソーシアム構築支援事業および
スーパーグローバルハイスクール(SGH)ネットワーク
「2022年度全国高校生フォーラム」開催

 本年12月18日(日)に「2022年度全国高校生フォーラム」(※1)(文部科学省・筑波大学共催)がオンラインで開催され、文部科学省が実施しているWWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業(※2)およびスーパーグローバルハイスクール(SGH)ネットワーク(※3)に参加する国内外の122校(WWL61校、SGHネットワーク61校)の生徒および関係者約500名が参加しました。

 本年度は、WWL事業やSGHネットワークに参加する高校生がオンラインにより一堂に会し、日頃取り組んでいるグローバルな社会課題の解決や提案等を話し合うとともに、英語でのプレゼンテーションを映像により発信しました。

 当日のプログラムは、開会式、プレゼンテーション、生徒交流会(ディスカッション)、文部科学省施策説明、受賞校の発表、閉会式の構成(13:00-17:30)で行われました。

 開会式では、前年度文部科学大臣賞を受賞した立命館宇治高等学校の生徒が総合司会となり、冒頭、WWL企画評価会議座長の萱島信子氏(独立行政法人国際協力機構 緒方貞子平和開発研究所 顧問兼シニアリサーチアドバイザー)による挨拶をいただき、全体説明等を行いました。

 その後、生徒は10の分科会に分かれ、プレゼンテーションと生徒交流会(ディスカッション)に参加しました。プレゼンテーションでは、各校が事前に映像で提出したグローバルな社会課題の解決や提言等に関するプレゼンテーションの要約を英語で説明した後、審査委員の先生から講評をいただくとともに、質疑応答が行われました。生徒交流会(ディスカッション)では、アドバイザーとなった筑波大学教員、ティーチングアシスタント(TA)となった筑波大学の学生に助言をいただきながら、種々のグローバルな社会課題を取り上げ、解決に向け高校生にできることは何か等、英語によるディスカッションを行いました。本年度は、ブレイクアウトルームを活用した小グループでの生徒の司会進行による自由討議の時間も設け、より充実した交流の時間を持つことができました。

 その後、全体会の形式に戻って行われた文部科学省施策説明では、高校生の留学を応援する「トビタテ!留学Japan」に係る内容や支援体制について詳細な説明がありました。

 続いて、優秀なプレゼンテーションを行った学校に贈られる各賞(文部科学大臣賞、審査委員長賞、審査委員長特別賞、生徒投票賞)の受賞校の発表が行われ、受賞校からそれぞれ喜びのコメントが寄せられました。また、幹事管理機関を代表して溝上智惠子筑波大学副学長・理事・附属学校教育局教育長より講評をいただきました。本年度もCovid-19の感染防止対策からオンライン開催となったことを鑑み、ICTベースの交流がますます盛んになる時代において、ICTスキルをさらに身に付け世界的視野で学んでいくことの重要性に触れ、各賞の受賞校の取組を称えるとともに、全参加生徒が自信を持って次のステップに進んでいくよう、励ましのことばが述べられました。

 最後に総評として、伊藤孝江文部科学大臣政務官より、本フォーラムが、国内外の多数の高校生が一同に会し、日頃の成果を発表し、語り合い、学び合う貴重な機会となったことへの喜びが述べられました。さらに、「非連続的」と言えるほど急激に変化する社会において、持続可能な社会の創り手となるには何をすべきかを考え、主体的に課題研究に取り組み、将来、社会課題解決に積極的に関わることのできるグローバルリーダーとして活躍することを期待する旨のメッセージをいただき、盛会のうちに終了となりました。

 本フォーラムを通して、WWL事業関係校およびSGHネットワーク参加校間の更なる連携と成果の普及が図られることが期待されます。本フォーラムの開催にあたり、司会校を始めとして各関係者の皆様から多大なるご協力やご理解、ご支援をいただきました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

 全国高校生フォーラムの詳細については、WWLの公式ホームページをご覧ください。

https://b-wwl.jp/

■文部科学大臣賞(1校)

渋谷教育学園渋谷高等学校
カテゴリ:令和元年度WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業
テーマ名:「地球の KAKEIBOを作ろう! CO2排出量を楽しく記録できるアプリ かけいぼぐらし」

■審査委員長賞(1校)

東京都立白鷗高等学校・附属中学校
カテゴリ:令和元年度WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業
共同実施校(拠点校:東京都立南多摩中等教育学校)
テーマ名:「白鷗プロトタイピング」

■審査委員長特別賞(2校)

高雄市立高雄高級中學(台湾)
カテゴリ:令和2年度WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業
海外連携校(拠点校:宮崎県立宮崎大宮高等学校)
テーマ名:「木材をどう強化するか:木材とリグニンの融合」

Saint Pedro Poveda College(フィリピン)
カテゴリ:令和3年度WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業
海外連携校(拠点校: 京都先端科学大学附属中学校高等学校)
テーマ名:「フィリピンにおける生物多様性保全のために先住民が果たす役割:課題と可能性」

■生徒投票賞(4校)※指定年度・事業別順に記載しています。

立命館宇治高等学校
カテゴリ:令和元年度WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業
テーマ名:「ボードゲームから学ぶダイバーシティ&インクルージョン」

創価高等学校
カテゴリ:スーパーグローバルハイスクール(SGH)ネットワーク
テーマ名:「核廃絶カードゲームの効果とその検証」

清教学園高等学校
カテゴリ:スーパーグローバルハイスクール(SGH)ネットワーク
テーマ名:「高校生がフェアトレードで世界を救う」

愛媛県立松山東高等学校
カテゴリ:スーパーグローバルハイスクール(SGH)ネットワーク
テーマ名:「えひかるかるた」

※1 全国高校生フォーラム

SGHの高校生が参加した平成29年度および平成30年度、新たにWWLおよび地域との協働による高等学校教育改革推進事業(グローカル型)の高校生も加わった令和元年度(平成31年度)、SGH最終年度およびWWLの高校生が参加した令和2年度、SGHネットワーク立ち上げ初年度でありWWLおよびSGHネットワーク参加校の高校生が参加した令和3年度に続き、本年度で6回目の開催となり、全国規模で開催される国内で最大規模の高校生フォーラムとなっています。

※2 WWL事業

令和元年度から実施されている、将来、世界で活躍できるイノベーティブなグローバル人材を育成することための高度かつ先進的なカリキュラム研究開発を目的とした事業。

※3 SGHネットワーク

令和2年度までの事業であったSGH等のイノベーティブなグローバル人材育成を実践する事業の成果を踏まえ、令和3年度以降も継続的発展的に取り組む高等学校等を対象としたネットワークを構築し、SGH等の成果普及と持続可能なグローバル人材育成ネットワークづくりの推進を目的とした事業。